大晦日と除夜の鐘の心得

いよいよ年の瀬を迎え、この上野の山も一年で最も冷え込み、そして最も厳かな空気に包まれる時期となりました。皆さまが清々しい気持ちで新年を迎えられるよう、今年も除夜の鐘の準備を進めております。
当山では、年越しを心静かに迎えるための「除夜の鐘」を執り行っております。これは煩悩を払う仏教行事であると同時に、地域と共に新年を寿ぐ大切な儀式です。
巷では「煩悩を追い払う」と表現されますが、寛永寺の宗派である天台宗では、特に「一念三千」という教えがあります。私たちの心が一瞬一瞬に三千世界(森羅万象)を生み出しているという考え方です。この大晦日の夜、煩悩に染まった過去の一念を清算し、新しい年に清らかな一念を生み出すための、心の切り替えを鐘の音に委ねるのです。
深夜の境内は、予想以上に冷え込み、足元も暗くなります。安全に、清々しく年越しをしていただくためのアドバイスです。
寒さに耐えることも修行の一つではありますが、体調を崩しては元も子もありません。
服装の工夫: 厚手のコートはもちろん、使い捨てカイロを複数枚、背中や足の裏に貼ることを強くお勧めします。また、長時間立って待つことになりますので、底の厚い靴や防寒靴を選び、靴下の重ね履きも有効です。
温かい飲み物: 保温性の高い水筒に、熱いお茶などを入れてお持ちいただくと、身も心も温まります。ご自身の温かい飲み物があると安心です。
寺院での作法は、神社とは異なりますのでご注意ください。
参拝の作法: 寺院では、柏手(かしわで)は打ちません。本堂前では静かに合掌し、心の中で一年の感謝と新年の誓いを仏様へお伝えください。
鐘の開始時間 近年、参拝者の皆さまの安全と防寒を考慮し、深夜0時を挟んで鐘を撞き始める寺院が多いです。当山でも混雑緩和のため、事前の申込制としております。「静寂」を守る工夫とお願い鐘の音は、ご参拝の皆さまだけでなく、周辺にお住まいの皆さまにも響き渡ります。
私たちの願い:静かに自身の心の内を見つめる時間としてお過ごしください。深夜の境内での大きな話し声は、仏の教えの妨げとなるだけでなく、近隣住民の皆さまへのご迷惑ともなりかねません。
大晦日の夜、上野に響き渡る鐘の音は、皆さま一人ひとりの心に届き、静かな安らぎをもたらすことでしょう。
私たちは、この特別な時間を皆さまと共に過ごし、皆さまが清々しい気持ちで元旦の朝を迎えられるよう、細心の注意を払って運営にあたります。
穏やかな年越しにご協力いただけますようお願い申し上げます。皆さまのご参拝を心よりお待ちしております。
<<今年の予定>>
鐘つきは事前予約が必要です。数に限りがありますので、ご希望の方は、早めに寛永寺事務所までお電話でお申込みください。(受付開始は12月1日より受付中です)
詳しくは、寛永寺ホームページ:https://kaneiji.jp
ご予約は寛永寺事務所 03-3821-4440までお問い合わせください。